10月9日(水)~11日(金)に神戸市で開催された令和6年度日本水道協会全国会議に、一般社団法人 全国水道管内カメラ調査協会(以下、管カメ協会)の理事として参加してまいりました。今回は、会議の様子や管カメ協会の活動内容をレポートします。 “令和6年度日本水道協会全国会議に参加しました!~管内カメラ調査の重要性を訴求~” の続きを読む
タグ: 水道管内不断水カメラ調査
農業用水の管内カメラ調査とは?
徳島県内で農業水利施設でのストックマネジメントの一環として管内カメラ調査を実施しました。
水道菅内カメラ調査技能講習会を受講致しました
令和元年5月24日(金)、弊社社員2名が(一社)全国水道管内カメラ調査協会主催の「協会認定カメラ技能講習会」を受講致しました。 “水道菅内カメラ調査技能講習会を受講致しました” の続きを読む
水道菅内不断水カメラ調査を実施しました
今回の調査は給水管より異物が検出、濁水が発生した為に配水管内の状態を調査し診断する為に委託されました。
水道菅内不断水カメラ調査(注1)は、水道水の起因による地域住民の健康被害、生活環境汚染を防ぎ、水道管の経年変化による管内堆積物や内面付着物及び既設管路の形状を内視鏡カメラで調査を行い、維持管理に必要な情報を得るとともにその効率を高めることを目的としています。
今回の調査は、既設の消火栓又は空気弁を利用して配水管内に内視鏡カメラを挿入し、指定した範囲の管、異形管及びバルブ類の内面の付着物の状況、夾雑物の堆積状況及び腐食状況等について確認するとともに、映像を記録するものでした。
調査の結果、一部管路では濁水の原因となるシールコート(注2)の剥離、管内面全周にわたっての付着物、堆積物を多く確認しました。
さらに(一社)全国水道管内カメラ調査協会の発行するガイドラインに準じて菅内評価(注3)を実施し今後の対策を提案しました。
今回の劣化シールコート、付着物、堆積物、夾雑物等の除去には特殊洗管工法(注4)を提案しました。また健全なシールコートを残しつつ、劣化したシールコート片を特殊洗管工法により除去することも可能です。
また、錆瘤は各異形管または消火栓下のT字管にありますが、これらの錆瘤の除去は漏水発生の恐れもある為、特殊洗管工法により表面を除去する程度に留め、その後経年監視を行うこと又は、局部更生を提案しました。
(注1)水道菅内不断水カメラ調査
導水管・送水管・配水管などの管内を、有圧状態・断水不要で確認できます。既存の地下式消火栓や空気弁の下に設置されているボール式補修弁(Φ75もしくはΦ100)からケーブルを押し込むことにより、管路内に内視鏡カメラを挿入します。補修弁がない・取り出し出来ない等の問題がある場合は、サドル分水栓(Φ50)を新設し挿入することができます。
(注2)シールコート
ダクタイル鋳鉄管の内面には防食対策としてモルタルライニングが施されているがシールコートはモルタルライニングの表面に塗布された液状の塗料。昭和42年に、JWWA A107「水道用モルタルライニング鋳鉄管モルタルライニング」が制定され、原則としてシールコートを施すこととされ、昭和45年には、全てのダクタイル鋳鉄管にシールコート(塗膜厚は数30μm)が施された。(2006 國實誉治)
(注3)菅内評価基準について
一般社団法人 全国水道管内カメラ調査協会 (管路内面診断評価委員会)による診断基準。水道管内カメラ調査ハンドブック(2014.5)
>>菅内評価基準
>>一社)全国水道管内カメラ調査協会(管路内面診断評価委員会)
(注4)特殊洗管工法:SCOPE工法
SCOPE工法とは既設の消火栓等を活用し、超圧縮性の特殊PCボールを管内に投入し、下流の消火栓等から回収してその間を洗管する洗管工法です。
参考文献
1.國實誉治「配水管網における洗管調査に基づいた濁質発生量の推定」環境工学研究論文集・第43巻・2006 (Environmental Engineering Research. Vol. 43, 2006)
2.日本水道協会 水道維持管理指針(2016)
3.一般社団法人 全国水道管内カメラ調査協会 水道管内カメラ調査ハンドブック
(2014.5)
4.一般社団法人 全国水道管内カメラ調査協会 水道管内カメラ調査標準歩掛(2017)
5.シールコートの使用経緯について>>https://www.kubota.co.jp/product/ironpipe/support/pdf/seihin-012-01.pdf
参考動画
シールコート剥離状況
異形管の錆による閉塞状況
サドル分穿孔状況