水道菅内カメラ調査技能講習会を受講致しました

令和元年5月24日(金)、弊社社員2名が(一社)全国水道管内カメラ調査協会主催の「協会認定カメラ技能講習会」を受講致しました。

管内カメラ調査とは、専用の内視鏡カメラ装置を用いて水道管内の状況を映像で確認し、録画・記録したものを分析・報告する業務のことを指します。

主に管内の錆の状態や内面付着物、内面防食塗膜状況、堆積物、浮遊物、弁の状態、曲管や分岐箇所及び穿孔箇所の位置や状態、継手の胴付け間隔などを調査します。

今回会場となった大阪市水道局体験型研修センターは、取水から浄水管理、給水に至る水道の総合的な運営を習得できる教育訓練施設で、配管工事や漏水調査等の研修を実際の施工現場に即して行うことができます。

技術講習会

午前は施設セミナー棟にて協会所属の講師3名による講義が行われました。
まず、岡正専門委員が水道事業について概説し、続いて下村啓之技術委員(東芝テリー)がカメラ調査に用いるルミナスカメラの技術解説、最後に藤原泰則技術委員(日本水機調査)がカメラ調査の目的・効用や手順、留意点を解説しました。岡委員は水道事業の現状と将来的な問題として、

○需要の低下(人口減少や大口施設の自家水転換など)
○老朽施設の増加(高度成長期に整備された管路の経年劣化)
○運営基盤の問題(上記の理由による減収や更新費用の増大)
○維持管理の難しさ(職員の減少・高齢化、災害リスクなど)

を挙げ、今後水道施設の維持管理に携わる技術者に期待される役割の重要性を説明しました。

下村委員はルミナスカメラ(NH-40)の特徴として、画像記録機能付の液晶モニタとケーブルドラムが一体となっており、軽量で持ち運びが容易であること、自動水平機能によりカメラ映像の天地判別が容易であることなどを説明しました。

藤原委員は実際の調査に基づく留意点として、主に現場下見の重要性(弁体の確認など)や調査時に復路の映像を残すこと(付着物が剥離した状態の確認)、安全の確保や衛生の保持について解説しました。

実技講習会

午後は研修センター給水施設棟にて実技講習が行われました。
実習では3班に分かれ、1名ずつ管内カメラ装置の組立て、装置の消毒、カメラの挿入、映像データの保存まで行いました。実際に弁体の段差等をスムーズに通過させるには、挿入装置の操作の熟練が必要であることが理解できました。

 

管内カメラ調査協会技能講習会 研修状況

■講習会場

大阪市水道局体験型研修センター(大阪市東淀川区柴島3丁目11ー94)

■受講者

株式会社ウォーターサポート、カワナベ工業株式会社、株式会社サンスイ、大成機工株式会社、東北企業株式会社、株式会社トクスイ、藤野興業株式会社、扶桑建設工業株式会社

■技術指導

株式会社国実水道、大成機工株式会社、日本水機調査株式会社

■座学講師

  • 岡正専門委員(日本水道協会)「水道事業について」
  • 下村啓之技術委員(東芝テリー)「ルミナスカメラについて」
  • 藤原泰則技術委員(日本水機調査)「カメラ調査の概要、留意点」

>>一般社団法人全国管内カメラ調査協会