地域水道支援センターの第13回総会に参加しました

令和元年5月25日(土)に特定非営利活動法人地域水道支援センター(事務局:東京都町田市 理事長:保屋野初子 以下、CWSCとする)の第13回通常総会に出席しました。

CWSCとは地域の中小規模水道を中心に、簡素で適正な水道技術や維持管理・運営に関する支援事業を行い、その地域の水道を地域住民が中心となり維持管理することを支援し、市民とともに地域水道の歴史や現状を学び、将来のあり方を提案し、住民福祉の向上に寄与することを目的とする団体です。

CWSC第13回総会の様子
総会

総会では、平成30年度事業報告・決算、令和元年度事業計画・予算案について審議され、承認されました。また、今年度実施の秩父での緩速ろ過セミナーについての報告、来年度のセミナーの開催委員会のメンバーの選出が行われました。

CWSC第13回総会での公開セミナー
瀬野守史理事の講演

その後、瀬野守史理事より「粗ろ過・緩速ろ過の小規模施設での共同研究からわかってきたこと」の表題で講演がありました。

講演ではCWSCが2017年度より岩手県花巻市において、沢水を原水とする小又浄水場で粗ろ過による前処理と緩速ろ過を組み合わせた浄水施設を設置し、岩手中部水道企業団との共同研究を行っています。今回は上水施設がどこまで濁り、色度、そして一般細菌に対応できるのかを、実証試験の最新の成果の報告がありました。

CWSCの軽音楽部によるアコースティック楽器演奏
CWSCの軽音楽部によるアコースティック楽器演奏

最後にCWSCの軽音楽部によるアコースティック楽器演奏があり会場は大いに盛り上がりました。

CWSC第13回情報交換会
情報交換会

また17時からは情報交換会があり会員が交流されました。

>>>特定非営利活動法人地域水道支援センターのHP
>>>「安全でおいしい水」の普及で「日本水大賞・国際貢献賞」を受賞: JICA専門家・中本信忠 信州大学名誉教授

地域水道支援センターの第12回総会に参加しました

平成30年5月27日に東京都品川区きゅりあんで「特定非営利活動法人地域水道支援センター」(以下、CWSC)【本部:東京都町田市、理事長:保屋野初子】の総会に参加して参りました。

CWSCは、東京都で2006年の設立以来、緩速ろ過(生物浄化法)に関する情報発信や、国際協力機構(JICA)などを通じて海外や、地域の小規模集落水道の技術支援を実施し、適正技術による水供給サービスを通して地域づくりを支援している団体です。

今回で第12回目になる総会では、平成29年度の事業報告として、岩手県中部水道企業団・(株)トーケミによるの緩速ろ過システムの共同研究、花巻・盛岡での緩速ろ過(生物浄化)法セミナーなどの報告がありました。

また平成30年度の活動計画として名古屋での緩速ろ過(生物浄化)法セミナー、過年度からの継続研究、ラオス農村部における小規模水道施設の技術支援の為の調査についてなどが上程されました。

総会後には公開セミナーとして「水道大変時代の私たちのミッション」のテーマで「水道大変時代に突入した日本の水道」を橋本淳司理事から、「水道を超えていくNPOの仕事」を保屋野初子理事長からそれぞれ現代の水道を取り巻く社会状況の中でのCWSCの仕事を紹介しこれからの役割について講演がありました。総会終了後は会員が情報交換会で懇親がなされました。

 

「水道大変時代に突入した日本の水道」を橋本淳司
「水道大変時代に突入した日本の水道」を橋本淳司理事
「水道を超えていくNPOの仕事」を保屋野初子理事長
「水道を超えていくNPOの仕事」を保屋野初子理事長
情報交換会
情報交換会

>>特定非営利活動法人地域水道支援センター
>>橋本淳司理事の公式ページ
>>中本信忠理事の緩速ろ過から生物浄化法

 

神戸大学で国際水道ワークショップに参加しました

1月27日に神戸大学経営学部で国際水道ワークショップが開催されました。

日本の水道事業は人口減少時代に入り、水需要とともに水道料金収入が急速に減少の一途を辿る一方で、全国の多くの水道事業者が設置から半世紀を迎え、設備の維持更新にかかる投資が急拡大を迎える中に事業の存続が危ぶまれています。

今回のワークショップでは1980年代以降の英国水道事業民営化の事例を踏まえながら計量経済学的な視点で上下水道・広域統合や民営化など日本の水道事業の将来のあり方を検討し、参加している水道事業者の参加者も含めて実務レベルで討論をするものでした。

ワークショップでは主催者で厚生労働省や地方政府の審議会で将来の水道・下水道政策立案している近畿大学経営学部の浦上拓也教授より用水供給事業及び末端給水事業の垂直統合の経済性について、国土交通省下水道部下水道企画課長による下水道の広域化と官民連携政策の方向性に講演がありました。また、イギリスよりデービッド・サール教授、スペインよりパブロ・アロセナ教授も参加しました。すべてセミナーは英語にて報告とディスカッションが行われました。

 

浦上拓也教授
近畿大学経営学部 浦上拓也 教授 ”Recent Policy Changes in the Japanese Water Supply Industries”
デービッド・サール教授
SAAL, David School of Business and Economics, Loughborough University, UK “Profit and Productivity in the Privatized English and Welsh WaSCS: 1991-2013”
パブロ・アロセナ教授
AROCENA, Pablo Faculty of Economics and Business, University of Navarre, Spain “Towards the efficient configuration of water and sewerage industry”

水道法改正案について

今年の3月7日に閣議決定された水道法の改正案が現在国会で審査中です。今回の水道法改正案は日本の水道事業の人口減少に伴う水需要の減少、水道施設の老朽化、深刻化する人材不足等の水道の直面する課題に対し、水道基盤の強化を図る趣旨です。改正案はこうした課題解決に向けて講じるべき施策を示しています。

法改正案では「関係者責務の明確化」として都道府県に水道基盤の強化に関する施策の策定、水道事業者はその施策の実施、具体的には「広域連携の推進」として広域連携や経営統合などによる経営規模の拡大によって水道基盤の強化を求めています。

そして、「資産管理の推進」として水道施設台帳の作成・保管などを義務付け、それとともにアセットマネジメントによる計画的な老朽化施設の更新を図る旨を定めています。

さらに、「官民連携の推進」として多様な官民連携の選択肢をさらに広げるという観点から、水道施設の所有権を地方公共団体が所有したまま、その運営権は民間事業者に付与できる仕組みを導入するとしています。現行の水道法では地方公共団体が水道事業許可を返上して民間事業者が新たに許可を受けること(民営化)が必要です。今回の改正では災害対応などのリスク管理も含めて地方自治体が主体性を持ち責任を負えるように水道事業の許可を残したまま、一部事業運営権の設定を可能にするようにしています。

また、「指定給水装置工事事業者制度の改善 」として事業者の資質を保持し、実態との乖離防止を目的として事業者の指定に5年の更新制を導入するということです。

 

○参考資料

地域水道支援センターの総会に参加しました

先日6月10日に「NPO法人 地域水道支援センター」の総会とセミナーに参加してきました。地域水道支援センター(CWSC)は高齢化や人口減少、海外においては貧困、技術不足などにより水の確保や運営が困難になっている地域の「小さい水道」をマネジメント、技術支、維持管理、学習・啓発を支援することにより、健全で自主的な持続可能な水道を実現しようというものです。

総会では平成28年度の報告と平成29年度の計画を審議があり、その後には小規模水道における粗ろ過・緩速ろ過についての実証試験についてのセミナー発表がありました。セミナーの一つは岩手県花巻市の岩手中部水道企業団の小又浄水場実証試験について瀬野守史 理事から、二つ目はJICAの支援を通じたフィジー、サモアでの緩速ろ過の実践について中本忠信 理事からの講演でした。

CWSCの技術支援の柱は粗ろ過・緩速ろ過法です。この技術は自然界の浄化機能に学び、水性微生物による分解活動を利用する「生物浄化法」で、浄水課程で薬品や電力を使わず、環境負荷やエネルギーコストの小さいろ過方法です。この技術は様々な規模、地形、水源などの条件に適用でき、また機械部分かほとんど無いために頻繁なメンテナンスの必要な膜ろ過法や、常に薬品補充が必要な急速ろ過法などよりも維持管理が比較的に容易です。

現在地域の人口減少や高齢化などが進み、保守や修繕など維持管理が自治体だけでは困難で、住民自らによる水道運営の必要性も出てきている中でこの様な技術も有効であると感じます。

 

>>信州大学名誉教授 中本忠信ブログ
>>NPO法人地域水道支援センター

貯水タンクにおける電気分解による塩素の再生成について。

残留塩素の管理

水道水は法律の定める塩素濃度(0.1mg/l以上)を満たした安全な水です。しかし、私たちが利用する水道水はビルやマンションの受水槽で一度蓄えられる場合ほとんどです。ここで適正な管理がされていない場合、塩素濃度が低下し雑菌が侵入すると食中毒や伝染病の原因となることがあります。常に貯水タンクの水道水が入れ替わっていれば問題ありませんが、長期滞留や夏場の水温が上昇する場合は残留塩素が減少し基準を下回る懸念あります。塩素濃度が低下した場合には次亜塩素酸ソーダを貯水タンクに追加注入する方法がありますが薬品の品質管理や注入機器の維持管理、さらには過剰注入により発がん物質の消毒副生成物質の発生リスクが高まります。

山間部や離島部の水質管理

近年は高齢化や人口減少で地方における山間部や離島部で水道などの水質管理を行なう人手が不足しています。特に、船舶での運搬給水や、海底送水管で長距離給水を行なっている離島、複数の貯水池を経由している山間部の施設では水質の安定した水道水の供給が困難になってきております。

災害時の貯水タンク利用

一方で地震災害では、貯水タンクが給水拠点として活用されたことが報告されています。特に災害避難所に指定されている公共施設の貯水タンクは大きな役割を果たしました。また、災害発生時に手術用の水や人工透析用の水を確保する必要のある病院では、貯水タンクの増設・大規模化が進められています。ますます貯水タンクの水質管理が重要となってきます。

電気分解による残留塩素の再生成と管理

このような貯水タンクの水質管理において、電気分解による塩素生成の技術が、「水道事業の統合と施設の再構築に関する調査」(平成25年2月 厚生労働省健康局水道課)に取り上げられるなど、安全な水の管理のための新しい手段として注目されています。この技術は水道水に含まれている塩素イオンを利用して、消失した有効塩素を電気分解により再生成するというものです。この装置により残留塩素濃度の低下を予防し水質管理コストの低減と消毒副生成物質の発生を抑制するきめ細かい水質管理が可能になります。電気のみで飲料水の衛生管理が可能であるために災害時の利用が期待されています。

 


NATURISER ナチュライザー

販  売:株式会社トクスイ 徳島県徳島市川内町沖島84番地
製造販売:エヌエスシステム株式会社 大阪府吹田市江坂町1丁目12番40号

 

香川県内の水道統合について。

「香川県広域水道施設整備計画概要図(案)」浄水場統合のイメージより転載
「香川県広域水道施設整備計画概要図(案)」浄水場統合のイメージより転載

香川県では県内全域の水道事業の統合が進行しています。このような県内全域での事業統合は日本では始めてとされています。

日本の水道施設は、稼動後、既に40年から50年以上経過し、その多くが更新時期を迎えています。また、人口減少による給水量の減少に伴う収益の減少や水道職員の大量定年退職による技術力の確保の問題、さらには地震に対する施設の耐震化の推進など、多額の経費を要する様々な課題に取り組む必要があることから、厳しい経営環境となることが予想されています。しかし、各市町村の水道事業者が単独で対応するには限界があり、これらの課題を克服し、将来にわたって持続的に安全で良質な水道水を安定的に供給できるようにしていくために水道事業の広域化の必要があるとされています。

 

新たな水道広域化のイメージ
「水道広域化検討の手引き」 厚生労働省 平成20年8月  “新たな水道広域化のイメージ”より転載

香川県では人口・給水収益の減少の中で各市町の水道事業が施設更新を進めて単独経営を続けた場合、家庭で20立方メートルを利用した際の平成43年の月額水道料金は、高松市では2倍近い金額に、小豆島の土庄町では約4倍になるなど、各市町で大幅な値上げが避けらません。さらには現在の2倍近い県内市町間の料金格差は43年には約4倍に広がるとしています。

この様な背景から香川県は水道サービス水準を確保・向上し県内の水道事業のあるべき姿を検討するべく、平成20年度から県内水道事業の統合・広域化について調査検討を始めました。平成25年4月には、岡山県から直島町を除く16市町と県で構成する「香川県広域水道事業体設立準備協議会」を設置しています。また協議会では調査結果を「香川県水道広域化専門委員会報告書」にまとめております。報告書では香川県内水道の特徴、現状と課題を分析し香川県水道のあるべき姿として市町及び県の設立による離島部も含めた「県内1水道」による広域化を提案しています。以下、同報告書についてまとめました。

香川県内水道の特徴

報告書では県内の水道の特徴として以下の7つあげています。①頻発する渇水に伴う渇水調整している。②県内の水道取水量の2分の1近くを香川用水に依存している。③富山県に次いで少ない市町村数と④東京都に次いで少ない水道事業数としている。⑤瀬戸内海の離島の存在。⑥岡山県からの分水受水。そして、⑦香川用水は省エネ型(低炭素型)の水供給システムであるとしています。

香川県内水道の現状と課題

さらに、現状と課題として以下の7つの視点で香川県内水道における現状と課題を整理しています。

①施設の老朽化、耐震化
昭和40~50年代に整備した水道施設が老朽化し、大規模な施設更新が必要である。平成21年度以降、過去3カ年平均の建設改良費 (約102億円)の約2~3倍の更新需要が見込 ま れ財源の確保が必要である。施設の耐震化率が低く、施設更新に合わせた耐震化の推進が必要である。

②収益の悪化
給水人口及び 1人当たり有収水量の減少に伴う料金収入の悪化。 香川県全体の損益及び内部留保金は、それぞれ平成26年度、平成39年度にマイナスに転じる。 また水道料金に約2倍の格差がある。

③技術力の確保
今後10年で、職員の約5割が定年退職するため、技術の承継を考慮した人材・技術力の確保が必要である。

④渇水への対応
頻発する渇水に対する県全体での効果的な対応が必要である。

⑤環境への負荷低減
地球環境問題等を背景に、水道事業における積極的な環境対策への取り組みが必要である。

事業統合の効果

そして報告書では香川県内の水道の特徴と課題を踏まえて将来的な事業統合の効果として以下の5点を挙げております。

①経営基盤の強化として水道施設のダウンサイジング 、二重投資の回避 さらに管理部門の効率化。②料金・サービス格差の是正 ・料金格差の是正 ・サービス格差の是正と維持向上。③技術力の強化 、施設水準の維持向上 、技術職員の効率的配置と人材育成。④渇水対策・危機管理の強化 、水源の一元管理による効率的な水融通 、危機管理体制の強化 、相互バックアップ機能の強化。⑤環境への負荷低減 ・施設の効率化を図りCO2の削減。

香川県水道事業のあるべき姿

最後に報告書では県民すべてに、安全な水を、地震、災害時を含めて安定的に供給していくためには、各水道事業者が個別利害を超えて広域的な見地から連携・協力し、経営基盤の強化や水源の一元管理などにより、課題を克服していくことを目指した「広域化」が有効な手段であり、離島を含めた香川県全域を対象区域とした「県内1水道」を推進すべきであるとしています。更には「市町及び県」での運営母体設置が最良であるとしています。


厚生労働省健康局 水道課 水道計画指導室
水道広域化検討の手引き~水道ビジョンの推進のために~」(平成20年8月)
水道事業における広域化事例及び広域化に向けた検討事例集(平成26年3月)

香川県水資源対策課
水道広域化」「香川県広域水道事業体設立準備協議会 開催状況

地震災害時の漏水調査技術員の派遣に関する協定書について(熊本市)

弊社の所属する全国漏水調査協会(東京都千代田区)では大規模地震災害時における漏水調査技術員に関し、昨年から熊本市上下水道局と協議調整を重ねて参りましたところ、平成28年10月25日に締結にいたりました。

本協定は、災害時に管路施設の応急復旧に必要となる漏水調査作業に対し、全国漏水調査協会から派遣される調査員について必要な事項を定めております。

漏水調査 緊急連絡網
地震災害時の防災対策組織表(熊本市)

全国漏水調査協会
〒102-0074 東京都千代田区九段南3丁目9番11号マートルコート麹町1002号
TEL:03-5275-3680 FAX:03-5275-4977
EMAIL:info@zenroukyou.jp

熊本市上下水道局
〒862-8620 熊本市中央区水前寺6丁目2-45
TEL : 096-381-1133 (代表)
時間外窓口(夜間、土日、祝日) TEL : 096-381-0012

ジェトロ主催の「水ビジネスセミナー」に参加してきました。

11月7日にマイドーム大阪でジェトロ主催の水ビジネスセミナーに参加してきました。今回は東南アジア4ヶ国(タイ、ベトナム、インドネシア、マレーシア)における水関連政策や規制についてと進出企業の事例発表でした。事例発表は全てメーカーで汚泥脱水処理機の株式会社研電社、ポンプの株式会社鶴見製作所、濾材、濾過器の日本原料株式会社の中堅・中小企業3社で、進出先での現地パートナー関係や模倣機器対策やJICA(国際協力機構)の支援について講演していました。

ジェトロ 環境・インフラ課 アドバイザー 酒井 英彦
ジェトロ 環境・インフラ課 アドバイザー 酒井 英彦

現在の東南アジア4ヶ国での求められている技術は、上水道分野においては漏水・無収水対策、管路網の管理、水源水質の汚染対策、高度処理、水質モニタリング、浄水場の計装・管理等の要素技術、民間資金導入による浄水場等運営等であるとし、海外進出における成功要因は現地企業パートナーの信頼確立、価格設定としていました。以下はセミナー概要です。

 


東南アジア4ヶ国においての国土面積はインドネシアが日本の5.1倍、タイが1.4倍、ベトナム、マレーシアが約9割程度である。各国の人口は2015年でインドネシアが2億5.5千万、ベトナム9.1千万、タイ6.8千万、マレーシア3.1千万人であり、近年は急激に増加傾向である。1人当たりのGDPはマレーシア、タイ、インドネシア、ベトナムの順に高い。水道管路による給水率についてはベトナム、インドネシアは20%台、タイは57%でマレーシアのみ約96%程度と高い。

維持管理、運営分野での最近の日本企業の活動
タイ王国では2013年東京水道サービスが無収水対策のパイロット事業を受注し、TESCO(タイ王国首都圏水道公社)と合弁でTSS-TESCO社を設立している。シンガポールでは2016年日本工営がTigris Water Partnershipに出資し、アジア諸国での水関連のEPC(設計、調達、建設事業)事業を拡大させるとのこと。ベトナムでは2013年に国際航業がHueWACO(フエ省水道公社)にGIS、水道維持管理システムの構築を受注している。地方自治体では2013年に北九州市が神鋼環境とベトナムハイフォン市で高度処理施設を受注し、JICAのジャカルタ下水道整備調査をコンサル数社と受注している。

タイ王国の水政策
タイの給水は首都水道公社、地方水道公社、地方自治体が担う。11%は管路給水がなされていない。国家水戦略として2060年までに255の都市コミュニティ・経済地域へ新しい給水システムの開発、688の地域に給水サービスの拡大を目指す。

ベトナムの水政策
主管庁は建設省、各地方人民員会の建設局が担当している。都市部では傘下に水道運営会社を保有。PPP(官民連携〉事業も実績がある。社会経済開発10ヵ年計画では安全で清潔な水アクセスを都市部で95%、農村部で90%を目標とする。

インドネシアの水政策
水の監督官庁は公共事業・住宅省、その中で人間居住総局が上下水道を管轄、水資源総局が水資源のの開発管理を担う。上下水道の管理運営は地方自治体が担う、自治体により傘下の公社に移管している場合がある。都市部の水道管接続率は33%と東南アジアの中でも遅れており、水道管以外では、個人の井戸、小規模水販売業者あるいは水販売スタンドに頼っている。農村部では大部分は浅井戸、雨水貯水、近くの表流水を利用している。政府の「中期開発計画2015-2019」では2019年までに安全な飲料水へのアクセスを、管路で59%、非管路では41%全体では100%をめざす。具体的には2019年までに1000万世帯に対して水道接続をおこなう。その予算は4000億から6400億円規模としている。

マレーシアの水政策
マレーシアはエネルギー・環境技術・水省が水政策、開発プロジェクトの計画評価と監視、国家水サービス委員会が上下水道サービスに関する監督をおこなう。マレーシアの上水道整備率は95.5%と高いが無収水率が35%と高い。「第11次マレーシア計画2016~2020」では上水道利用率99%、無収水率を25%を目指す。